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プラカードを手に「パレスチナ連帯」を訴える金成日さん=2018年5月、大阪市北区、本人提供

 パレスチナ自治区ガザでの戦闘が始まって1年。出口の見えない戦火に苦しむパレスチナの人々に心を寄せて欲しいと活動する在日コリアンがいる。自らの境遇や体験からの共感が原点にある。

 兵庫県尼崎市の金成日(キムソンイル)さん(73)はパレスチナ解放やイスラエル製品の「ボイコット」を訴える街頭活動に約15年取り組んできた。

 パレスチナ人はイスラエルが発行する身分証で居住地などが制限されている。日本で生まれ育った在日2世の金さんは、「身分証による管理」が外国人登録法のもとで自身が被った体験と重なってみえている。

多感な少年時代、初めての外国人登録での申請の遅れで警察に呼ばれ、目に見えない鎖につながれているような恐怖感を覚えた。

 1980年代、在日韓国・朝…

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